NOTE TO TONEの CDトレーを開く少し前に

Featuring Private Music Label's CDs

(New Age Sound Label)


楽器を売るのも、筆を折るのも、いとも簡単なことなんですね。しかし、ジャズを売ったり、考えることをやめたりするのはそんなには簡単なことではないのです




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非常に巨大で現在でも影響が強い「理論」や「時代」は、そのものが作り出された時に何が起こっていたのかが語られないと、その意味を見い出しにくいですよね。現在はそのような過去の社会とはまるで違う状況にいながら、その過去の遺産を参照して、新しいものを作ろうとするわけです。その場合、社会や雰囲気は参照は循環として受け入れられがちですが、そこで生まれたものは、まるで時代をワープしてきたかのようにコピーされて利用されたりする。これは「悪はたどれば誰たどり着くのか」の逆でしょう。

要するに、何が言いたいのかというと、ジャズのように黒人解放という巨大な運動のなかででき上がったとされる音楽に対して、今、何をどうアプローチすればいいのか。音楽はそれ自体で社会の影響から独立できたとして、音楽だけがもつ発展のためのタコツボから逃れられるのか。あるいは、社会への関わりをもち続けたとして、過去と異なる状況で、何をどのように参照してゆけばいいのか。運動そのものなのか、それの解釈なのか。運動の結果に生まれてきたものを、それそのものとして受け取ることをどう考えればいいか..........ということです。



あまりにもたくさんの疑問が投げかけられましたね。



ちょっと参考にマル・ウォルドロンのインタビューを。




インタビュアー;’50〜’60の苦しい体験を、あなたの音楽を作るために役だっているわけですね?

マル;でも、.....、あんな思いをしてまで誰もすばらしいものを生みだしたいとは思わないだろうね。少なくとも私はコリゴリだ」


JazzLife,1,1993





素晴しいものを作り出した本人の言葉が、このように出ることが可能となった現在の状況を考えることが大切ですね。この言葉だけを考えることは危険だと思いますし、........それに、技術論や方法論を批判する以前に、作るってことに対する作者の姿勢が、社会論によっていいわけとなって、たいしたものができなくなる状況は困ると思うんです。



楽器を売るのも、筆を折るのも、いとも簡単なことなんですね。しかし、ジャズを売ったり、考えることをやめたりするのはそんなには簡単なことではないのです。そして理解だけでは生活は成り立たないでしょ。



社会が循環していたとしても、それを感じる人の一生のうちのたったの一時代でしかないわけです。同じ瞬間はもうやってこない。常に、そのものをそれとして受け取るだけの余裕がないと、いわゆる年をとるっていうことになっちゃう。



答えはいくらでもあるでしょうが、ここではこのへんで。これはNOTE TO TONE の主題でもありますしね。

Etta Jamesのジャズは答えを語っていると思います。解説はなしです。せっかくですから、エタのインタビューがジャケットのなかにありましたから、その一部を引用してみましょう。ちなみに、エタの自伝が、「Rage to Survive, Villard Books/Random House」として出版されています。






Etta James "Time After Time", (C&P) 1995 PRIVATE, INC


Produced by John Snyder






「I was putting jazz accent on certain ballads, certain critics saw me as jazz. ......I convinced I could sing anything.

Like I say in the song, I'm blessed...blessed that God saw me through, blessed with the strength to sing my style, blessed knowing that the best music is honest and sinsere and healing to the heart.」








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